リテーナーをなくしたら、気づいた時点で矯正治療を受けた医院へ連絡してください。リテーナーは、矯正後の歯並びを保つ装置です。何も付けない期間が長くなると、歯が元の位置へ戻る「後戻り」が起こり、新しいリテーナーが合わなくなる可能性があります。
手元に以前のリテーナーがあっても、強く押し込まないと入らない、鋭く痛む、割れている場合は無理に使わないでください。写真を撮り、再作製までの対応を医院に確認しましょう。
リテーナーとは
リテーナーは、矯正で動かした歯を新しい位置に保つための装置です。日本語では「保定装置(ほていそうち)」と呼ばれます。保定とは、歯並びが安定するまで位置を保つことです。
主に次の種類があります。
- 透明なマウスピース型
- 針金とプラスチックでできた取り外し式
- 歯の裏側に細い針金を付ける固定式
この記事では、自分で取り外すタイプをなくした場合を中心に説明します。固定式の針金が外れた場合も、自己判断で切らず医院へ連絡してください。
なくしたらすぐすること
連絡時は次の内容を伝えます。
- 上下どちらをなくしたか
- いつから見つからないか
- 矯正治療が終わってからの期間
- 普段の装着時間
- 古いリテーナーが手元にあるか
- 来院できる日
何日までなら大丈夫?
後戻りの速さは、治療終了からの期間、元の歯並び、動かした量、年齢、リテーナーの使用状況などで変わります。「3日なら全員大丈夫」のような共通の期限はありません。紛失に気づいた日に医院へ連絡してください(参考文献1・2)。
特に矯正終了から間もない時期は歯の周りが安定しておらず、早めの対応が重要です。紛失に気づいた日に連絡し、何も付けない期間をできるだけ短くしましょう。
古いリテーナーを使ってよい?
古い装置が無理なく完全に入るように見えても、使い始める前に医院へ使用方法を確認してください。再作製まで一時的に使うよう案内される場合がありますが、次の状態では押し込まないでください。
- 明らかに最後まで入らない
- 強くかまないと装着できない
- 鋭い痛みがある
- 歯ぐきに食い込む
- ひび、欠け、変形がある
合わないリテーナーを無理に入れると、歯や歯ぐきへ予定外の力がかかる可能性があります。写真と状態を医院へ伝えます。
再作製の流れ
一般には、口の中と歯並びを確認し、必要に応じて歯型やデジタルスキャンを取り、新しいリテーナーを作ります。
すでに歯が動いている場合は、現在の位置で保つリテーナーを作るのか、歯並びを整え直してから作るのかを相談します。少しきつい装置を自分で長時間使って戻そうとせず、歯科医師の判断を受けてください。
再作製料金の確認方法
料金は、装置の種類、上下の数、歯型やスキャンの費用、医院の保証内容によって異なります。
- 治療費に一定回数の再作製を含む
- 紛失時は装置代が別にかかる
- 診察料、歯型・スキャン料が別にかかる
- 破損と紛失で条件が違う
全国共通の料金ではありません。予約時に「上下どちらの再作製か」「装置代以外の費用」「完成までの期間」を確認してください。
完成までの間はどうする?
古い装置を使う、応急的な装置を作る、できるだけ早く新しい装置を作るなど、対応は状態により変わります。
- 完成まで何を装着するか
- 1日にどのくらい使うか
- 入らない・痛い場合はどうするか
- 完成までに歯が動いた場合はどうするか
旅行中・引っ越し後になくした場合
まず治療を受けた医院へ連絡し、データや歯型から作製できるか、来院が必要かを確認します。遠くて受診できない場合は、近くの矯正歯科へ相談する方法もあります。
転院先では新しい検査や装置が必要になることがあるため、元の医院から受け取れる資料と費用を確認してください。
二度となくさないための工夫
- 外したら必ず専用ケースへ入れる
- ティッシュやナプキンに包まない
- 自宅と持ち歩き用にケースを用意する
- ケースに名前と連絡先を書く
- ペットや子どもの届かない場所に置く
- 外食時は食事前にケースをテーブルへ出す
高温の車内や熱湯は、装置が変形する原因になるため避けます。
よくある質問
リテーナーが少しきついのは後戻りですか?
歯が動いた可能性はありますが、装置の変形など別の原因もあります。少しきついからと長時間無理に使わず、痛みや入り方を医院へ伝えてください。
市販のマウスピースで代用できますか?
市販品は自分の歯並びを保つために作られたリテーナーではありません。代用せず、歯科医院で適切な装置を作ってもらいましょう。
また矯正をやり直す必要がありますか?
後戻りの程度によります。新しいリテーナーだけで管理する場合もあれば、部分的な再治療を検討する場合もあります。早めに確認するほど選択肢を持ちやすくなります。
まとめ
リテーナーをなくしたら、共通の「大丈夫な日数」を探すより、すぐ医院へ連絡することが重要です。古い装置を無理に押し込まず、再作製の方法、費用、完成までの装着方法を確認しましょう。専用ケースを使う習慣が再発防止につながります。
この記事は一般的な情報です。装着や再作製については、矯正治療を受けた歯科医院の指示を優先してください。
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参考文献
参考文献1
参考
矯正歯科治療後の保定装置は必要なのでしょうか?日本臨床矯正歯科医会
参考文献2
参考
Orthodontic FAQs: Your Questions AnsweredAmerican Association of Orthodontists


