矯正中でも、サッカーを一律にやめる必要はありません。ただし、選手同士の接触、転倒、ボールの衝突で口をけがする可能性があります。歯を動かす透明な装置(アライナー)は、競技用マウスガードの代わりにはなりません。用具の適合は歯科で、使用できるかは所属大会の規則で確認してください。
試合前は用具とルールを別々に確かめる
日本サッカー協会が公開する2026/27競技規則の第4条では、危険な用具の使用を禁じ、危険でない保護用具を認めています。ただし、それだけで手元のマウスガードや矯正装置の適合を保証するものではありません。所属チーム・大会の追加条件を確認し、現在の装置を矯正歯科またはスポーツ歯科へ見せてください。
| 確認すること | 確認先と伝える内容 |
|---|---|
| マウスガードの適合 | 歯科へ装置の種類、きつさ・浮き・呼吸や会話のしにくさを伝える。 |
| 用具の使用条件 | 所属チーム・大会へ現行の用具規則と追加条件を確認する。 |
| 装置の変化 | ブラケットやワイヤーの緩み、アライナーの扱いを担当医院へ聞く。 |
| けがの連絡 | コーチ・保護者と、競技を止めたときの歯科連絡先を共有する。 |
歯が動くと、以前は合っていたマウスガードがきつくなることがあります。自分で削ったり熱で変形させたりせず、練習前に歯科へ確認します。
口を負傷したら、競技の復帰と歯科受診を分ける
歯が抜けた、ずれた、欠けた、かみ合わせが変わった場合は競技を中止し、直ちに歯科へ連絡します。呼吸が苦しい、意識がおかしい、止まらない大量出血がある場合は119番です。ワイヤーが口をこするだけなら、競技を止めて装置の状態を確認し、医院の指示に従って一時的に保護します。
2026/27のサッカー競技規則には、負傷してフィールド内で診断や治療を受けた選手の退出・復帰に関する条件があります。2026年8月の追加通達では、出血や頭部負傷でも短時間で診断・治療が終わった場合の扱いを、大会主催者が決められると明確にしています。競技規則上の復帰許可があっても、歯や頭の安全が確認されたことにはなりません。医療上の再開判断は診察した医療者へ確認してください。
永久歯が抜けたときの一時対応
抜けた歯が永久歯とはっきり分かり、本人の意識がはっきりしていて安全に対応できる場合は、白く見える歯冠を持ち、根を触らず、すぐ元の位置へ戻すことが推奨されています。汚れている場合は牛乳や生理食塩水などでやさしくすすぎます。戻せない、歯の種類が分からない、意識障害がある場合は無理に戻さず、歯を牛乳などに入れて直ちに歯科へ連絡してください。乳歯は戻しません。呼吸や意識の異常があれば歯の処置より119番を優先します。
スポーツ全般での防具選びは別記事、日常の装置トラブルはその次の記事で確認できます。
参考情報
日本サッカー協会の2026/27競技規則と2026年8月17日の追加通達、歯科外傷の国際指針を2026年10月18日に確認しました。大会の追加規則と個別の受診判断は別に確認してください。
参考
サッカー競技規則2026/27日本サッカー協会
参考
サッカー競技規則2026/27の負傷時の扱いに関する追加説明日本サッカー協会
参考
Policy on Prevention of Sports-Related Orofacial Injuries(2023年改訂)American Academy of Pediatric Dentistry
参考
Avulsion of Permanent TeethInternational Association of Dental Traumatology / AAPD


