矯正歯科が突然閉院し、電話もつながらないときは、治療を続ける相談と、お金の手続きを並行して進めます。返金の結論が出るまで、装置の診察も待つ必要はありません。連絡が取れないことだけで「破産した」「返金されない」と決めず、通知と契約書を確認しましょう。
元の医院から資料を受け取れなくても、受診の相談を始める
公式サイト、留守番電話、メール、届いた書面に、診療記録の窓口や引き継ぎ先が書かれていないか確認します。連絡を試した日と返答も残してください。
資料の所在が分からない場合は、転院候補へ予約するときに「元の医院と連絡不能で、紹介状や画像が手元にない」と伝えます。診察券、装置の袋、過去の写真など、残っているものを持参し、最初の診察で何を調べ直す必要があるかを聞きます。記録がそろうまで、受診の相談を止めないことが大切です。
元の医院と連絡できる通常の転院とは、資料を集める順番が変わります。紹介状に含める情報や、両院で確認する費用は、転院の解説で確認できます。
閉院のお知らせと、契約した相手の名前を照合する
医院の看板の名前と、契約書にある法人・個人の名前が同じとは限りません。装置メーカー、紹介サービス、治療した医院も、同じ契約相手とは限らないため、請求書や領収書を分けて整理します。
| 手元の資料 | 確認すること |
|---|---|
| 閉院・休診の通知 | 診療再開の予定、記録の窓口、代理人の連絡先 |
| 治療の契約書・領収書 | 契約相手、支払済み額、まだ受けていない治療 |
| ローン・カードの明細 | 請求する会社、支払い方法、残額、次の請求日 |
| 新しい医院の案内 | 治療だけの引き継ぎか、費用の扱いも説明されているか |
国民生活センターの解説では、事業が続けられなくなった場合でも、裁判所の手続き、当事者同士の話し合い、対応がない状態では、必要な行動が異なります。届いた書面に期限があれば、相談時にその日付を最初に伝えてください。
参考
消費者視点で学ぶ「倒産」に遭ったら(国民生活2024年1月号)国民生活センター
返金と、これからの請求は別々に相談する
支払った治療費を取り戻せるかと、ローン会社からの今後の請求にどう対応するかは、別の問題です。未提供の治療があっても、一律に全額返金や支払い免除になるとはいえません。
次の引き落としを自己判断で止める前に、契約先の会社へ「医院が閉院し、治療を受けられない」と伝え、必要な資料と手続きを聞きます。契約によっては請求を拒める制度が関係しますが、現金払い・カード一括払い・分割払い・借入を同じ扱いにしないでください。
契約書と通知を手元に置き、消費者ホットライン188から地域の相談窓口へつなげます。個別の法的手続きが必要なら、相談窓口で弁護士などへの相談方法も確認します。
引き継ぎの支援が使えるかは、閉院の事情による
日本臨床矯正歯科医会には、正会員の死亡・疾病・障害で診療できなくなった場合の治療継続支援規程があります。すべての閉院や経営上の問題に適用される返金保証ではありません。申請は正会員または代理人が行います。医院から支援の案内が出た場合は、対象条件、申請の窓口、引き継ぐ治療と費用を同会へ確認してください。
参考
治療継続支援規程:対象と申請(2015年掲載)日本臨床矯正歯科医会
まず残っている資料をまとめ、治療の予約先と支払いの相談先へ、それぞれ連絡します。返信を待つ間も、装置の使用を勝手に変更せず、受診先へ現在の装置と最後の調整日を伝えてください。
制度・資料確認日:2026年9月14日。返金額や法的責任は個別の契約と手続きで判断されます。


