矯正中の歯槽骨吸収とは|歯根吸収・歯周病との違い

矯正中の歯槽骨吸収とは|歯根吸収・歯周病との違い

歯槽骨は、歯の周囲にあり歯を支える骨です。矯正で歯が動くときには、進む側で骨が吸収され、反対側で骨が作られる変化が起こります。これは歯を動かす仕組みの一部ですが、歯周炎で歯を支える骨が減ることや、歯根そのものが短くなる歯根吸収とは区別が必要です。

三つの「吸収」を混同しない

言葉変化する場所診察で確認すること
矯正時の骨の改造歯の周囲の歯槽骨歯の移動方向と周囲の骨の範囲
歯周炎による骨吸収歯を支える歯槽骨歯周ポケット、出血、歯の揺れ、画像
歯根吸収歯の根治療前後のエックス線画像など

治療前の歯周病管理が大切

活動性の歯周炎(炎症が続き、歯を支える組織の破壊が進んでいる状態)があれば、矯正開始前に歯周治療を行い、状態を安定させる必要があります。歯ぐきの出血、歯の揺れ、過去の歯周治療、喫煙、糖尿病、服薬を伝え、矯正歯科と一般歯科または歯周病を扱う歯科で管理方法を決めます。

自宅で骨の変化は判断できない

強い力を避けるために患者が装置を調整したり、自己判断で使用を中断したりしてはいけません。自宅でできるのは、装置を指示どおり使い、歯ぐきの出血や腫れを記録し、指定された通院を続けることです。画像検査の種類と時期は、歯科医師が治療計画と変化に応じて判断します。

症状があるときの相談時期

  • 症状はないが骨の状態が心配:次回診察で、治療前画像と歯周検査の結果を確認する
  • 出血・腫れが続く、歯の揺れが増えた:数日以内に歯科へ予約を相談する
  • 膿、発熱、顔の腫れ、飲み込みにくさがある:当日中に歯科または口腔外科へ連絡する

旧稿にあった骨吸収を抑える薬剤の自己使用は勧められません。骨粗しょう症などの治療薬を使っている場合は、薬剤名、投与経路、使用期間を矯正歯科へ伝え、処方医と連携して判断します。

骨と歯周組織の確認先


参考
矯正歯科治療について日本矯正歯科学会(2026年8月11日確認)


参考
歯周治療のガイドライン2022日本歯周病学会(2026年8月11日確認)