下の歯だけの矯正は、下の歯を並べた後も、上の歯と無理なくかめる場合に検討する治療です。下の前歯のでこぼこが小さく見えても、上下の検査をせずにできるとは判断できません。
下の歯を動かすと、上の歯との関係も変わる
前歯を並べるために位置や傾きを変えると、上の前歯への当たり方が変わります。奥歯を動かす必要がある場合や、上下のあごの関係が治療目標に関わる場合は、下だけに範囲を限れないことがあります。
| 確認する部分 | 担当医への質問 |
|---|---|
| 上下の前歯 | 下を並べた後、上の前歯とどこで当たるか |
| 奥歯 | 下だけを動かしても、左右でかめるか |
| 歯の根と周りの骨 | 安全に動かせる場所がどこまであるか |
| 今の歯ぐき | 炎症や歯ぐき下がりが計画に関係するか |
参考
Limited Treatment Orthodontics(成人の部分矯正)英国矯正歯科学会
下だけのワイヤーとマウスピースを比べる
ワイヤー矯正は歯に小さな留め具(ブラケット)を固定する方法です。取り外し式のマウスピースとは、装置の管理と歯磨きの方法が違います。どちらでも、下だけで目標を達成できるかという診断が先です。
ワイヤーを留め具へ固定する操作を「結紮」と呼びます。これは医院が行う処置です。装置が外れたときは締め直そうとせず、写真と場所を医院へ伝えてください。
全体矯正へ変える条件を契約前に聞く
「下だけだと何が変わり、何が残るか」「上下を動かす案との差は何か」を同じ資料で説明してもらいます。途中で治療範囲を変える場合の検査、期間、追加費用も、契約前に確認しましょう。
治療が終わった後の下の前歯をどう保つか
動かした歯並びを保つ段階を保定といい、リテーナーという装置を使います。下の前歯の裏へワイヤーを接着する固定式では、患者自身が外して洗うのではなく、装置の周りを清掃します。
固定式を使う場合は、歯間の清掃方法、外れに気づいたときの連絡先、診察の予定を担当医院へ聞いてください。固定しているから通院や清掃が不要になるわけではありません。
参考
How to Clean Retainers(2025年6月5日):固定式の清掃米国矯正歯科学会
資料確認日:2026年9月11日。

