大人の歯列矯正|メリット・リスク・始める前の検査

歯と歯ぐきの状態が許せば、年齢だけを理由に大人の矯正を諦める必要はありません。成人では成長がほぼ終わっている一方、歯周病、被せ物、インプラント、欠損歯などを含めて治療計画を立てる必要があります。

大人の矯正で改善を目指すこと

歯並びとかみ合わせを整え、磨きにくい重なりや、かみにくさの改善を目指します。見た目の変化も大切な希望ですが、顔の骨格や皮膚のたるみまで通常矯正で治せるわけではありません。

治療後も保定が必要です。保定は、動かした歯をリテーナー(歯並びを保つ装置)で安定させる段階で、使用方法を守らないと後戻りしやすくなります。

開始前の検査で確認する項目

項目大人で特に確認する理由
歯周組織歯周ポケット、出血、歯を支える骨を確認し、活動性の歯周病は先に治療します。
虫歯・根管治療矯正前に治療の優先順位を決め、治療済みの歯の根や被せ物も確認します。
欠損歯・インプラント動かせないインプラントの位置を踏まえ、隙間を閉じるか、補綴治療(被せ物やブリッジなどで歯を補う治療)を行うか連携します。
顎の骨格通常矯正で歯を動かす範囲と、外科矯正を検討する骨格差を分けます。
服薬・全身状態骨代謝、出血、感染などに関わる病気や薬を医科と共有します。

装置より先に生活と契約を確認

ワイヤー、裏側、マウスピースにはそれぞれ適応と管理方法があります。目立ちにくさだけでなく、必要な歯の動き、通院、歯磨き、装着時間を比べます。

費用は、相談・検査・診断、装置、毎回の処置、追加装置、保定、再診まで含む総額で確認します。転勤、妊娠、治療中止、転院の可能性がある人は、契約書の対応も事前に聞きましょう。

歯周病を隠して始めない

歯ぐきの出血、歯の揺れ、喫煙、糖尿病、服薬を正確に伝えます。リスクを伝えたら断られるのではなく、安全な開始時期と連携方法を決めるための情報です。

装置より治療終了後までの計画を比べる

検査では歯周病、治療済みの歯、骨格、全身状態を確認し、見積もりは保定まで見ます。装置の見た目だけで決めず、仕事や家庭で続けられる管理方法と、長期的に歯を守る計画を比べましょう。

参考情報


参考
矯正歯科治療について日本矯正歯科学会


参考
矯正歯科治療における標準治療の指針(2022年9月12日第1版)日本矯正歯科学会