こんにちは!今回は「無髄歯でも矯正できるの?」という疑問について解説していきます。無髄歯(神経が死んでいる歯)は、治療が難しそうに思われがちですが、実際には矯正治療を行うことが可能です!ただし、無髄歯には特有の注意点がいくつかありますので、その点を詳しく説明していきます。
無髄歯とは?
まず、無髄歯について簡単に説明します。無髄歯とは、歯の神経(歯髄)が損傷したり感染したりして機能を失った状態の歯のことです。この状態の歯は栄養供給が途絶えてしまうため、色が変わったり、黒ずんだりすることがあります。
無髄歯は、神経が死んでしまった結果、血液の供給がなくなり、時間が経つと黒ずむことがあります。
無髄歯を放置するとどうなる?
無髄歯を放置しておくと、さらなる健康リスクが生じる可能性があります。神経が死んでいるため痛みを感じにくいですが、放置することで次のような問題が発生する可能性があります。
- 感染が進行し、根尖病変(こんせんびょうへん)という根の先に膿が溜まる状態になることがあります。
- 歯が脆くなり、割れたり折れたりしやすくなるため、治療が難しくなる場合があります。
- 口腔全体の健康に悪影響を与え、歯周病や他の感染症のリスクが高まります。
こうしたリスクを避けるため、無髄歯は早めに処置することが重要です!
無髄歯の治療は矯正前に行うべき?
矯正治療と無髄歯の治療をどちらから行うか悩む方も多いですが、基本的には無髄歯の治療を先に行うべきです。なぜなら、無髄歯が感染している状態や脆くなっている場合、そのまま矯正を進めると歯がさらに弱くなり、抜歯が必要になるリスクがあるからです。
無髄歯は根管治療などで治療が終わった後、矯正治療を安全に進めることができます。
無髄歯の治療費用はどれくらい?
無髄歯の治療にかかる費用は、治療内容や歯科医院によって異なりますが、一般的には次のような費用がかかります。
治療方法 | 費用 |
---|---|
根管治療 | 保険適用の場合、約3,000〜10,000円(歯の部位による) |
内部漂白 | 約10,000〜30,000円(保険適用外) |
ラミネートベニア | 約50,000〜150,000円(1歯あたり、保険適用外) |
クラウン(被せ物) | 約50,000〜120,000円(素材による、保険適用外) |
無髄歯の状態や審美的な要求によって、選択する治療が変わりますが、保険適用外の治療の場合は費用が高額になることが多いです。
矯正治療の費用はどれくらい?
無髄歯の治療後、矯正治療を検討する際、費用も気になるところです。矯正治療の費用は、装置の種類や歯科医院によって大きく異なりますが、一般的な価格帯は次の通りです。
矯正装置 | 費用 |
---|---|
マウスピース型矯正(インビザライン) | 約70万〜100万円(治療内容により変動) |
ワイヤー矯正(メタルブラケット) | 約50万〜80万円 |
ワイヤー矯正(セラミックブラケット) | 約80万〜120万円 |
部分矯正 | 約20万〜40万円 |
矯正治療は高額な治療費がかかるため、治療を開始する前にしっかりと費用について確認しておくことが大切です。
無髄歯の治療と矯正治療の流れ
無髄歯の治療と矯正治療を進める際の一般的な流れを、タイムラインで確認しましょう!
このように、無髄歯と矯正治療の両方を順序よく進めていくことが大切です!
よくある質問(FAQ)
無髄歯に関するよくある質問を集めました。治療や矯正に関する疑問を解決していきましょう!
無髄歯でも矯正治療を始められますか?
はい、無髄歯(神経が死んでいる歯)でも矯正治療を行うことは可能です。ただし、無髄歯が脆くなっている場合や感染のリスクがある場合は、先に根管治療などの処置を行う必要があります。治療の順番については、歯科医師と相談しながら進めると安心です。
無髄歯の黒ずみを治すことはできますか?
はい、無髄歯の黒ずみは内部漂白やラミネートベニア、クラウンなどの治療法で改善が可能です。漂白は歯の内部から行う「ウォーキングブリーチ」が一般的で、数回の処置で色が明るくなることがあります。また、審美的により美しい仕上がりを求める場合は、ラミネートベニアやクラウンを選ぶこともあります。
無髄歯に矯正力をかけても大丈夫ですか?
無髄歯は通常の歯よりも脆くなる傾向がありますが、歯科医師が矯正力を慎重に調整することで問題なく治療を進めることが可能です。無理に力をかけると歯にダメージを与えるリスクがあるため、適切な管理が重要です。
無髄歯の矯正治療にリスクはありますか?
無髄歯の矯正治療には、いくつかのリスクがあります。まず、無髄歯が脆くなり、矯正治療中にヒビが入ったり、最悪の場合折れてしまうことがあります。また、矯正中に無髄歯にさらなる感染が発生することもあります。これらのリスクを軽減するため、治療は慎重に進める必要があります。
矯正治療後、無髄歯の状態をどう維持すればいいですか?
矯正治療後は、歯並びを維持するために保定装置を使用することが必要です。また、無髄歯がある場合は、定期的なチェックとクリーニングが欠かせません。特に無髄歯は脆くなっているため、歯科医院でのフォローアップが大切です。
この記事の筆者
まとめ
無髄歯(神経が死んでいる歯)でも、矯正治療を進めることは十分可能です!しかし、無髄歯には独自のリスクや注意点があり、矯正治療を進める前にしっかりと診断し、適切な治療を受けることが大切です。
無髄歯の治療としては、根管治療や内部漂白、ラミネートベニアやクラウンの選択肢があります。これらの治療を経てから矯正を始めることで、歯の健康を守りながら安心して矯正治療を進められます。
矯正治療には費用がかかるため、治療前に費用面でもしっかり確認し、最適なプランを選びましょう!無髄歯や矯正治療に関して疑問がある場合は、ぜひ歯科医師に相談して、最善の治療を受けてくださいね。
銀座で働く現役歯科衛生士の木村さん