歯列矯正で歯を削るIPRとは?量・痛み・デメリット

歯列矯正で歯を削るIPRとは?量・痛み・デメリット

矯正で「歯を削る」と言われた場合、歯と歯の間の表面を少量削るIPRを指すことがあります。歯の外側を覆うエナメル質を調整し、並べる場所や歯の形を整える処置です。被せ物を作るために歯を削る治療とは分けて確認しましょう。

削る目的と、対象の歯を説明してもらう

確認する点処置前の質問
目的でこぼこを並べる空間と、歯の形のどちらを調整しますか
場所と量どの歯のどちら側を、どのくらい削る計画ですか
他の選択肢IPRをしない場合、治療目標や他の処置はどう変わりますか

英国矯正歯科学会の患者資料では、複数の歯の幅を少しずつ減らして、必要な小さな空間を作る方法と説明されています。資料に示された量を、すべての歯に削ってよい上限として自分で当てはめないでください。

痛みと、押される感覚は同じではない

エナメル質には神経がありません。処置では押される・引かれるような感覚があり、処置後に冷たい物などが一時的にしみる場合もあります。痛みやしみる症状がある歯、詰め物のある歯は、処置前に伝えましょう。

削った後の表面と、歯の清掃まで確認する

処置後の表面をなめらかに仕上げないと、汚れがたまりやすくなることが指摘されています。研磨のほか、フッ化物や歯間の清掃について、担当医から自分に合う説明を受けてください。

IPRをすれば必ず虫歯になるわけではありません。一方で、「少量だから何度でも削れる」と考える処置でもありません。削ったエナメル質は元に戻りません。削る前に目的と量を理解し、処置後の症状や清掃の困りごとを次の診察で共有しましょう。


参考
Interproximal Reduction(2019年再版)British Orthodontic Society

歯を削りたくない場合に話し合うこと

「削りたくない」と感じる理由を、処置前に伝えてかまいません。抜歯をする案、歯を動かす範囲を変える案などを比較するときは、それぞれの限界も説明してもらいます。歯の並ぶ場所を作る方法は、必要な空間と口元・かみ合わせを検査して選びます。


参考
抜歯・非抜歯について日本臨床矯正歯科医会