中学生は永久歯が増え、歯全体を動かす矯正を検討する人が多い時期です。ただし、始めどきは学年で一律には決まりません。永久歯の生え方、顎の成長、虫歯や歯ぐき、本人が装置を管理できるかを診断します。
最初に見るのは年齢より歯の状態
乳歯が残っていても治療を始める場合があり、永久歯がそろうまで観察する場合もあります。生えてこない歯、通常と違う方向へ進む歯、上下が反対にかむ部分があるときは、待つことが適切とは限りません。
初回相談では、パノラマX線写真などで永久歯の位置を確認するか、今すぐ行う治療の目的、成長後に追加治療が必要かを聞きましょう。
ワイヤーとマウスピースを学校生活で比較
| ワイヤー矯正 | マウスピース型装置 | |
|---|---|---|
| 管理 | 自分で外さないため装着時間の管理は不要。装置周囲の歯磨きが重要です。 | 決められた装着時間と交換順を本人が守る必要があります。 |
| 給食 | 硬い物・粘着性のある物に注意し、食後は装置周囲を磨きます。 | 取り外し式装置は食事時に外すよう指示されることが多いですが、使用中の製品と担当医院の指示を優先します。 |
| 部活 | 接触競技や吹奏楽では、口のけがや演奏への影響を事前相談します。 | 競技中に外せるかを担当医へ確認し、競技用マウスガードの代用にはしません。 |
| 紛失・破損 | 外れた装置や刺さるワイヤーは医院へ連絡します。 | 紛失・破損時に次の装置へ進むかは医院の指示を受けます。 |
本人と保護者で分担を決める
治療を続けるのは本人です。中学生の多くは未成年なので、本人の意思確認と、契約・同意・支払いを担う保護者等の役割を分けて考えます。本人が理解していないまま始めると、歯磨きや装着時間をめぐって負担が増えます。
相談時には、通院する曜日、学校行事、部活の大会、食後の歯磨き場所、破損時に誰が医院へ連絡するかを決めておきます。学校歯科健診で矯正相談を勧められた場合は、結果用紙を持参してください。健診結果は診断そのものではないため、歯科で精査します。
目立ちにくさも大切な希望ですが、適応、管理のしやすさ、治療目標を先に確認します。本人が嫌がる理由や学校で困っている場面も医療者へ伝え、装置の写真や取り扱いを本人と一緒に説明してもらいましょう。
一週間の学校生活に当てはめる
装置名だけで選ばず、給食、歯磨き、部活、紛失時の対応を一週間の生活に当てはめてください。開始前に本人の役割と保護者の支援、二段階治療の可能性を共有することが重要です。
参考情報
参考
Management of the Developing Dentition and OcclusionAmerican Academy of Pediatric Dentistry
参考
歯科矯正相談料の基本的な考え方日本矯正歯科学会


