天然ゴムの手袋などでじんましんや息苦しさが出た経験がある方は、矯正のゴムを使い始める前に、予約窓口と担当歯科医へ伝えてください。確認するのは、自宅で掛けるゴムだけではありません。診療に使う手袋や器具も対象になります。
天然ゴムに含まれるたんぱく質に反応するアレルギーを、ラテックスアレルギーと呼びます。金属アレルギーやマウスピースの樹脂への反応とは別のため、原因が分かっていれば物質名と検査結果を共有します。
ゴムの袋だけでなく、診療で触れるものも確認する
英国矯正歯科学会(BOS)の2025年資料は、ラテックスを使わない矯正用ゴムや手袋などの選択肢を示しています。ただし、同じ種類の器具でも素材は製品によって異なります。見た目だけで判断せず、医院からメーカー情報を確認してもらいます。
| 使うもの | 医院への質問 |
|---|---|
| 顎間ゴムなど | 渡される製品に天然ゴムが使われているか。代わりの製品を選べるか |
| 歯の間を広げるゴム | セパレーターの素材は何か。目的に合う別の方法があるか |
| 手袋・診療器具 | 装置以外も含め、天然ゴムへの接触を避ける準備ができるか |
顎間ゴムは、上下の装置などに掛けて力を加える小さなゴムです。セパレーターは、装置を付ける前に歯と歯の間を少し広げるために使うものです。どちらも、すべての製品にラテックスが入っているという意味ではありません。
「ゴムでかぶれた」経験は、反応の時期まで伝える
手袋などで皮膚が荒れても、必ずラテックスアレルギーとは限りません。刺激による手荒れや、ゴムを作るときの添加剤による接触皮膚炎など、別の原因もあります。自己判断で同じ製品に触れて確かめず、経験した症状を医療機関へ伝えます。
- 何に触れたか、どれくらい後に症状が出たか
- 赤みやかゆみが出た範囲、呼吸の症状があったか
- 受診・検査の結果と、その後に避けるよう言われた物
- 現在、アレルギーのために通院している医療機関
検査を受けていない場合も、反応歴を知らせることはできます。必要な検査は、皮膚科やアレルギーを診る医師が症状に応じて判断します。
素材を替えるときは、ゴムの強さと指示も確認する
「ラテックス不使用」は、すべての物質へのアレルギーが起こらないという意味ではありません。医院が選んだ代替製品について、製品名、強さ、掛ける場所、交換の指示を受け取ります。材質だけを見て自分で買い替えないでください。
新しいゴムを渡される日や、別の医院で処置を受けるときにも、アレルギー情報が伝わっているかを確認します。長く通っている医院でも、治療の途中で反応が分かった場合は、その時点で担当者へ知らせてください。
使った後に症状が出たとき
| 症状・状況 | 取る行動 |
|---|---|
| 急な息苦しさ、喉や舌の腫れ、意識の異常 | 119番へ連絡する |
| 呼吸は安定しているが、じんましんや腫れが出た | 原因として疑う、自分で取り外せる顎間ゴムは使用を中止し、当日中に医療機関へ相談する |
| 症状はないが、渡された製品の素材が不明 | 新たに使う前に、矯正歯科へ製品名と素材を確認する |
症状が落ち着いても、自分で再使用して反応を確かめないでください。固定式の部品は切ったり外したりせず、医療機関で扱ってもらいます。ゴムの袋や製品名が分かるものを残しておくと、受診時に接触した材料を確認しやすくなります。
参考情報
確認日:2026年9月9日。BOSの資料は2025年改訂。製品の入手性や個別の材質は、日本で使用する製品の情報を医院で確認してください。
参考
Latex allergy in orthodontics(2025年改訂)British Orthodontic Society
参考
ラテックスアレルギーアレルギーポータル(日本アレルギー学会)
参考
こんな時は迷わず119へ厚生労働省


