はじめに:なぜ加齢とともに歯並びが乱れてくるの?
こんにちは!もともと矯正治療をしていなくても「昔は歯並びが良かったのに、年齢とともに歯が動いてきた気がする…」と感じていませんか?実は、歯並びは加齢や生活習慣など、さまざまな要因によって少しずつ変化することがあります。
本記事では、加齢がもたらす歯並びへの影響を中心に、「歯並びが悪くなる原因」「40代を過ぎてから矯正は遅いの?」「歯並びが悪いとどんな影響がある?」など、気になる疑問を徹底解説していきます!日常的に気をつけるポイントも含めてご紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
加齢と歯並びの関係:実は大人になっても歯は動く?
歯並びが変化するのは子供の成長期だけと考えている方も多いのですが、大人になってからも歯は動く可能性があります。これは、加齢による顎の骨や歯周組織の変化が影響しているのです。主なポイントは以下の通りです。
- 歯を支える歯槽骨(しそうこつ)が加齢により吸収・変化する
- 歯周組織の弱体化で歯が動きやすくなる
- 咬み合わせの変化に伴い隣同士の歯が押し合う
- 生活習慣(片側でばかり噛む、舌癖など)が影響する
加齢によって顎の骨が痩せたり、ホルモンバランスなどの影響で歯茎が下がってきたりすると、歯はしっかりした土台を失いやすくなります。その結果、微妙な力加減で歯が移動し始め、昔はキレイだった歯並びが少しずつ崩れてしまうのです。
歯並びが悪くなる原因:加齢だけじゃない!複合的な要因に注目
歯並びが乱れてくるのは加齢だけが理由ではありません。複数の要因が重なって起きることが多いのです。以下に主な原因をまとめた表をご覧ください。
原因 | 具体例 |
---|---|
加齢 | 歯槽骨の吸収や歯周組織の弱体化による歯の移動 |
生活習慣 | 片側ばかりで噛む・舌の癖・口呼吸など |
ホルモンバランス | 更年期による歯茎の下がりや歯周組織への影響 |
咬み合わせの変化 | 抜歯や虫歯治療後の咬み合わせのズレ |
歯周病 | 歯茎と顎の骨が後退し、歯が揺れやすくなる |
例えば、片側でばかり噛むという習慣は、使われない側の歯がどんどん弱体化し、それが歯並びに大きく影響してきます。「急に歯がズレた気がする…」というときは、歯周病など歯茎の問題が背後に潜んでいるかもしれません。
40代を過ぎてからの矯正治療では遅いの?
「もう40代だし、今から歯列矯正しても効果あるのかな…?」と不安に思っている方もいるでしょう。実際のところ、大人になってからの矯正でも遅いということは決してありません。年齢に応じた治療計画を立てれば、歯並びを整えることは十分可能です。ただし、若年層の矯正と比較すると注意点や時間のかかり方が変わってくるケースがあります。
ここで気をつけたいのが、歯周病や虫歯のリスク。大人になると歯ぐきが弱ってきているケースが多いため、矯正中の歯磨きが一層重要になります。矯正装置を着けるとどうしても清掃が難しくなりがちなので、治療と同時に細やかなメンテナンスが求められます。
大人の矯正では歯や歯ぐきの健康状態が非常に大切!歯周ポケットの深さや歯根の状況などを検査した上で、矯正を始めることをおすすめします。
加えて、矯正後の保定装置(リテーナー)を適切に使わないとせっかく整えた歯並びが「後戻り」してしまう可能性も。40代以降の方にとっては、しっかり保定期間を守ることが歯並びの安定において極めて重要です。
歯並びが悪いとどんな影響があるの?
「歯並びが少しくらい乱れていても日常生活に支障がないし…」と思う方もいるかもしれません。ですが、歯並びの乱れは意外に様々な影響を及ぼします。以下に代表的な例を挙げてみましょう!
- 見た目のコンプレックス:笑顔に自信が持てなくなる
- 咀嚼効率の低下:歯並びが悪いとしっかり噛めない
- 発音への影響:特定の音が発しづらい
- 歯周病・虫歯リスク:清掃しにくい部位が増える
- 肩こりや頭痛:咬み合わせの不具合から姿勢が崩れることも
特に、大人になってからの歯並びの乱れは「審美面」と呼ばれる見た目の問題だけでなく、健康面にも大きな影響をもたらすのが特徴です。気づいたら歯並びが悪化していて、気になって仕方なくなった…という方も少なくありません。
加齢で進む歯並びの変化をイメージするタイムライン
「とはいえ、いきなり歯並びがガタガタになるわけじゃないはず…」と思う方もいるでしょう。ここでは、年齢とともに起こりやすい変化をイメージしやすいように、タイムライン形式でまとめてみました。
もちろん個人差はありますが、大人になってからでも時間をかけて少しずつ歯は動くのが現実です。思い当たる節がある方は、早めに歯科医師や歯科衛生士に相談してみるのがおすすめです。
実は矯正に失敗するケースも?参考になるX(旧Twitter)投稿
加齢後の矯正でも成功例はたくさんある一方、装置の選択や治療計画を誤ると失敗例もあるようです。実際にX(旧Twitter)でこんな投稿が見つかりました。
歳とってからの歯列矯正は歯並び良くなるのと引き換えにたるみが出来たり法令線濃くなったり老け顔になる事があると知りビビってる
— かんな◡̈ 美容ℒℴℯ (@jkanna_biyou) March 17, 2022
矯正の失敗は、年齢に関係なく起こりうるもの。歯並びの状態や顎の骨の状態をしっかり診断し、あなたに合った治療法を選ぶことが重要です。特に大人の場合は、歯周病管理との両立がカギになります!
大人の歯列矯正におけるリスクと注意点
最後に、大人が歯列矯正を受ける際のリスクや注意点をまとめておきます。これは年齢を問わず当てはまる部分もあるので、ぜひ参考にしてください。
- 痛みや違和感が出ることがある
- 矯正装置による口内炎が発生しやすい
- 虫歯や歯周病のリスクが上がる(清掃が難しくなる)
- 矯正後に保定装置を適切に使用しないと後戻りする可能性
- 使用する装置によっては完成物薬機法対象外であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外になる場合も
矯正治療は医療行為のため、個人差があります。痛みの感じ方や装置への慣れ方もそれぞれ違うもの。「絶対に痛くない」「必ず半年で終わる」などの断定的な説明には注意してください。
大人の歯並びは、すでに顎の成長が完了している状態。子どもと比べて歯を動かすために時間がかかる傾向がありますが、焦らず専門家の指示を守ることが成功への近道です。
銀座で働く現役歯科衛生士の木村さん
Q&Aコーナー:加齢と歯並びについてよくある疑問
歯が動いている気がするけど、本当に加齢で動くの?
はい、大人になってからも顎の骨や歯周組織の変化により歯は動きます。歯並びの乱れを感じ始めたら、早めに歯科医院でチェックを受けるのがおすすめです。
大人になってから歯列矯正をするメリットは?
見た目のコンプレックス解消だけでなく、咬み合わせや虫歯・歯周病のリスク軽減にもつながります。年齢を問わず矯正を始められるのは大きなメリットです。
矯正は痛いと聞くけど、本当に我慢できないほど?
矯正開始直後や調整後に痛みを感じる方はいますが、個人差があります。痛みが強い場合は我慢せず歯科医師に相談すると、ワイヤー調整や痛み止めなどの対処が可能です。
矯正中に虫歯や歯周病が悪化する可能性は?
矯正装置が付くと歯磨きがしにくくなり、プラークが溜まりやすいのでリスクは高まります。定期的にクリーニングを受けながら、正しいブラッシング法を身につけましょう。
矯正が終わったらすぐ装置を外していいの?
歯を動かした後はリテーナー(保定装置)が必要です。これを装着しないと歯が元の位置に戻りやすくなり、いわゆる後戻り現象が起きるので注意しましょう。
この記事の筆者
まとめ:加齢で悪くなる歯並びは早めの対策がカギ!
歳を重ねるとともに、歯並びが悪くなるケースは珍しくありません。その背景には、加齢による顎や歯周組織の変化や、生活習慣・歯周病の進行など様々な要因が潜んでいます。
しかし、たとえ40代・50代になっても、正しい知識とケアを行えば、歯並びを改善し健康的な口元を維持することは十分可能です。虫歯や歯周病の予防をしながら、適切なタイミングで矯正治療を検討するのもひとつの手段でしょう。
実際に矯正を考える際は、専門の歯科医師や歯科衛生士に相談し、じっくりと治療計画を立ててみてください。「もう遅いかな?」と迷っている方は、まずは一度カウンセリングを受けてみるのがおすすめです!
お口の健康は全身の健康にも繋がります。ぜひ、今からでも遅くはないので「歯並びケア」を始めてみましょう。