アンキローシスは、歯の根と周りの骨が直接つながり、歯が生えにくくなったり、矯正の力をかけても動きにくくなったりする状態です。日本語では「骨性癒着」といいます。見た目や音だけで、患者自身が判断することはできません。
歯が動かない原因はアンキローシスだけではない
装置が外れている、歯を動かす空間が足りない、歯の根の形や周りの骨に問題があるなど、ほかの原因もあります。子どもでは、乳歯が周りの歯より低く見えることがありますが、永久歯があるかどうかも一緒に調べます。
診断では、これまでの変化と画像を合わせて見る
歯科医院では、歯の高さ、揺れ、音、これまでの動き方を確認します。レントゲン写真などで歯の根と周りの骨も調べます。必要な検査は歯の種類や位置によって異なり、CTが全員に必要なわけではありません。
転んで歯を打った、スポーツで口元をぶつけたなどの経験があれば、時期が古くても担当医へ伝えます。以前のレントゲン写真があれば、変化を比べる資料になります。
抜歯するか残すかは、歯の位置と成長で変わる
アンキローシスと診断されても、必ず抜歯するとは限りません。そのまま観察する、周りの歯を動かす、外科的な処置を組み合わせる、抜歯後のすき間を別の方法で補うなどの選択肢があります。歯を削る、外科処置をする、抜歯するといった元に戻せない処置は、目的と別の選択肢を聞いてから決めましょう。
乳歯と永久歯では、検討する方法が同じではありません。永久歯の前歯を扱った2018年の文献レビューでも、診断結果と時間の経過を踏まえ、治療を個別に選ぶ必要があるとされています。研究対象が前歯に限られるため、ほかの歯へそのまま当てはめることはできません。
治療計画を聞くときの質問
- アンキローシスを疑う根拠は何か
- どの検査で、何が分かったか
- 歯を残す場合と抜く場合で、将来のかみ合わせはどう違うか
- 矯正歯科、口腔外科、かぶせ物を担当する歯科のうち、誰がどこを担当するか
説明を聞いても迷う場合は、画像と治療計画の写しを受け取り、別の矯正歯科や病院歯科へ意見を求める方法もあります。
参考情報
以下の専門団体情報を2026年8月30日に確認しました。
参考
Management of the Developing Dentition and OcclusionAmerican Academy of Pediatric Dentistry
参考
Diagnosis and management of ankylosed permanent maxillary incisors: proposal for a decision treePubMed
参考
後悔しない矯正歯科へのかかり方日本臨床矯正歯科医会

