地方でも歯列矯正は受けられる?
「地方だと症例数が少なく、ちゃんとした矯正治療が受けられないのでは?」と不安に感じていませんか?大丈夫です!地方在住でも歯列矯正は十分に受けられます。確かに大都市に比べれば矯正専門医の数は少ない傾向にありますが、日本矯正歯科学会などの公式サイトで認定医・専門医を地域から検索することができます。お近くに専門の矯正歯科医がいるか、まずは調べてみましょう。
実は全国の歯科医師約10万人のうち、矯正歯科医は約3,000人程度と全体のわずか3%ほどしかいません。そのため地方では矯正専門医の数が少ないですが、探せばきっと見つかります!
また、日本の歯科業界では「自由標榜制」という制度上、資格を持たない一般歯科医でも看板に「矯正歯科」と掲げて治療を行うことが可能です。つまり地方でも矯正治療を提供する歯科医院自体は存在します。ただし、本当に矯正が専門の先生かどうかは事前に確認したほうが安心です。例えば学会の認定医資格を持っているか、矯正治療の実績や専任の矯正医が在籍しているかなど、クリニックのホームページや問い合わせでチェックしてみましょう。
地方の矯正歯科でも質が劣るとは限りません!都会と比べ患者数は少なくとも、その分一人ひとりにじっくり向き合って最新技術を導入し、信頼を得ている医院もあります。実際、地方で開業している矯正専門医の先生方は地域密着型で丁寧な治療を心がけ、口コミで患者さんが集まるケースも多いです。ですから「地方だから」と悲観せず、まずは地元で信頼できそうな矯正歯科がないか探してみることをおすすめします。
地方と都会で何が違う?矯正歯科事情の比較
地方と都会では矯正歯科の環境にいくつか違いがあります。まず医院の選択肢です。都市部には矯正歯科専門クリニックが数多く存在し、症例数も豊富なイメージですよね。一方、地方では選べる医院が限られ、通える範囲に1~2院しか矯正歯科がない場合も…。しかしこれは裏を返せば患者数が少ない分、一人当たりにかける時間が長く取れるとも言えます。都会のように患者さんが次々来院するスタイルではなく、地方の医院では一人ひとり丁寧に診療してくれる利点もあります。
次に治療技術や設備ですが、「地方だと最新の装置がないのでは?」と心配になるかもしれません。確かに高度なリンガルブラケット(裏側矯正)やデジタルスキャナーなど、導入状況は医院によって差があります。ただ、最近は地方の歯科医院でも最新技術の導入や丁寧な説明に努めているところが増えています。むしろ都会の大型医院より親身に対応してくれるという声もあるほどです!最新のマウスピース型矯正(インビザライン等)も全国的に普及していますから、地方でもこれらの治療を受けられる可能性は十分あります。
治療費の点でも地域差が多少あります。一般的に都心部はテナント料や人件費など経営コストが高いため、矯正料金もやや高めになる傾向があります。一方で、都会は競合が多く価格競争があるため比較的低価格で提供されるケースもあり、地方では逆に選択肢が少ない分料金が高めに設定されていることもあります。つまり、一概に「都会のほうが高い・地方のほうが安い」とは言えず、医院ごとに様々です。実際に複数のクリニックでカウンセリングを受けて見積もりを比較したり、分割払いの可否なども含め検討すると良いでしょう。
総じて、地方と都会で決定的に「治療の質」が違うわけではありません。ただ通いやすさや選択肢の幅に差があるため、ご自身の優先順位に合わせて検討してくださいね。
遠方の矯正歯科に通うメリット・デメリット
「それでも症例数の多い名医に診てもらいたい!」という場合、思い切って遠方のクリニックに通院する選択肢もあります。実際、矯正治療中に引っ越しなどで通院先が遠くなっても、月1回程度の通院であれば継続通院する方も少なくありません。ワイヤー矯正の調整は通常3~4週間に1度のペースですので、多少時間がかかっても「今までの歯科医院に通い続ける」という選択をする患者さんも多いのです。
遠方の矯正専門医に通うメリットは、豊富な経験と高度な治療が受けられる安心感でしょう。特に難しい症例や外科矯正が絡むケースでは、大都市の専門クリニックのほうが設備や連携体制が整っている場合があります。また「この先生に診てもらいたい!」という信頼できるドクターがいるなら、通院の手間をかける価値は大いにあります。
一方でデメリットは、やはり通院の負担です。片道数時間かかるような距離だと、毎月の移動は大変ですよね💦。新幹線や高速バスを使う場合は交通費もばかになりませんし、学校や仕事との調整も必要です。さらに万一、矯正装置にトラブル(ブラケットの脱離やワイヤーの異常など)が起きた際、すぐに駆け込めないというリスクもあります。緊急時は地元の歯科で応急処置をしてもらい、後日主治医に診てもらう…といった対応が必要になるかもしれません。
銀座で働く現役歯科衛生士の木村さん
遠方通院の是非は悩ましいところですが、ポイントは「頻度」と「覚悟」です。調整のたびに通う必要があるワイヤー矯正か、後述するマウスピース矯正など通院頻度を抑えられる方法かでも負担は変わります。また長期間かけて通う時間的・経済的な余裕も考慮しましょう。「多少遠くてもこの先生に任せたい!」という熱意が自分にあるかどうか、じっくり検討してみてください。
通院回数を減らせる?マウスピース矯正という選択
地方在住で遠方通いが大変そう…という方には、マウスピース矯正(透明の取り外し式矯正装置)も一つの方法です!マウスピース矯正(例えばインビザライン等)の通院頻度は2ヶ月に1回程度が一般的で、ワイヤー矯正より少ない傾向があります 。治療開始直後こそ装着状況確認のため1ヶ月おきの受診を行う医院もありますが、順調に進めば6〜8週間に一度のペースで済みます。つまり、毎月通えなくても治療を継続しやすいんです!
なぜ通院が少なくて済むかというと、マウスピース矯正では患者さん自身が自宅で装置(アライナー)の交換を行えるからです 。複数セットのマウスピースを事前に預かり、指示どおりのタイミングで次の段階のものに交換していきます。その間、医師は経過を遠隔で確認したり、2ヶ月おきに来院してもらってチェックします。「装置を自分で扱える」という点で通院回数を減らせるわけですね。
ただし!自己管理がとても大切なのもマウスピース矯正の特徴です。装着時間を1日20時間以上守らなければ計画通り動かず効果が出ませんし、自己判断で装着をサボってしまうと治療がうまくいかない恐れがあります。また、取り外しできるぶん装置の紛失リスクもあります。通院は少なくて済みますが、その分「きちんと装置を使いこなす」という責任が伴うと心得ましょう。
もう一点、マウスピース矯正は取り外しできる反面、装置を付けたままの歯磨きが難しくお手入れを怠ると虫歯・歯周病リスクが高まる点にも注意です。装置着脱のたびに歯を磨く、間食を控える、定期検診でクリーニングを受ける…といったセルフケア・プロケアをしっかり行いましょう。
このように条件はありますが、「仕事や学業で頻繁に通えない」「県外のクリニックに通いたいが月1は厳しい」という方にはマウスピース矯正は心強い味方です。ただ適用できる症例に限りがあるため(重度のケースではワイヤー矯正が必要になることも)、まずは歯科医に相談してみてくださいね。
矯正治療にともなうリスク・注意点
矯正治療には以下のようなリスク・副作用があります。事前に知った上で治療を受けましょう。
- 痛みや違和感:歯が動く際に痛みを感じることがあります。装置装着直後や調整後に歯が浮いたように痛むことがありますが、通常数日で治まります。
- 口内炎など粘膜トラブル:ブラケットやワイヤーが唇やほほの内側に擦れて口内炎ができることがあります。ワックスの使用やうがい薬で対処可能ですが、多少の違和感は避けられません。
- 虫歯・歯肉炎のリスク:矯正装置によって歯磨きが難しくなるため、プラーク(歯垢)が溜まりやすく虫歯や歯周病になりやすい傾向があります。治療中はいつも以上に丁寧な歯磨きと定期的なプロケアが重要です。
- 後戻りの可能性:苦労して歯並びを整えても、保定装置(リテーナー)をきちんと装着しないと歯が元の位置に戻ろうとする場合があります。せっかくの矯正効果を維持するため、治療後も指示された期間はリテーナーを使いましょう。
- 装置の承認状況:使用する矯正装置によっては、日本の薬機法で未承認のもの(例えばインビザライン等)があり、その場合医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。簡単に言うと、万一装置が原因で健康被害が出ても公的な救済措置を受けられない可能性があるということです。現在主流のインビザラインは米国FDAの認証こそありますが、日本では未承認(完成物薬機法の対象外)である点は理解しておきましょう。
上記のようなリスクはありますが、どれも適切な対策で大きな問題になることは防げるものです。痛みが強い時は鎮痛剤の服用や柔らかい食事にする、装置で口内炎ができたら保護ワックスを使う、毎日時間をかけて清掃する…といったセルフケアでほとんど乗り越えられます😊。主治医から渡される注意事項を守り、不安なことは何でも相談しながら進めていきましょう。
この記事の筆者
Q&A:地方での歯列矯正に関するよくある質問
地方にも矯正専門の歯医者さんはいますか?
はい、地方にも矯正治療を専門に行う歯科医師はいます。ただし数は多くないため探すのが難しいこともあります。日本矯正歯科学会のホームページでは都道府県ごとに認定医・専門医を検索できます。
https://www.jos.gr.jp/roster#search
また、一般歯科でも矯正専門医が定期的に来院して治療していることがあります。まずは地元で「矯正歯科専門」「認定医在籍」といったクリニックを探し、相談してみると良いでしょう。
通院は地元の歯科と都心の歯科、どちらにするべき?
一概にどちらが良いとは言えませんが、それぞれメリットがあります。地元の歯科なら通いやすく緊急時にもすぐ対応してもらえる安心感があります。都心の歯科(遠方の歯科)に通う場合、症例数が多く経験豊富な医師に診てもらえる利点があります。ただし月1回程度の通院が必要になるケースが多い点は考慮しましょう。実際には、現在通える範囲に信頼できそうな専門医がいるかどうか、交通費や時間との兼ね合いなどで決める方がほとんどです。「どうしてもこの先生にお願いしたい」という強い希望があるなら遠方通院も選択肢ですが、無理なく通える地元で探してみるのも良いですよ。
矯正の費用は都会と地方で違いますか?
多少の傾向はありますが、ケースバイケースです。一般に都市部は家賃や人件費などのコストが高いため治療費も高めに設定される傾向があります。一方、大学病院や競合クリニックが多いエリアでは価格競争で抑えめの料金設定も見られます。また地方でも、競合が少ない分料金が割高な場合もあります。地域差は一概ではないので、気になる場合は複数医院でカウンセリングを受け見積もり比較すると良いでしょう。治療内容や支払い方法まで含めて総合的に判断してください。
マウスピース矯正なら通院はほとんど不要って本当?
「ほとんど不要」というと語弊がありますが、ワイヤー矯正に比べれば通院頻度が少なくて済むのは事実です。通常、マウスピース矯正の通院は2ヶ月に1回程度で、装置の交換は自宅で行います。ただし治療開始直後は月1でチェックすることもありますし、自己管理ができないと計画通り進まない点に注意です 。通院回数自体は少なくできますが、その分決められた装着時間を守ることや歯磨きの徹底など患者さん側の協力が重要になります。
矯正治療中に引っ越し・転勤したらどうなりますか?
転居が決まっても大丈夫です。まずは今の主治医に相談しましょう。転居先に矯正専門医を紹介してもらい治療を引き継ぐ方法があります。また、残りの治療期間が少なかったり通院頻度が減っている段階であれば、引っ越し後も元の医院に通い続ける選択をする人も多いです 。治療の進行状況によっては転院せず月1回遠くから通院する方が安心なケースもあります。ただし転院する場合、治療費の精算方法(残金の返金有無や転院先で追加費用がかかるか)は医院により異なります。事前によく確認し、スムーズに治療を継続できるよう手続きを進めましょう。
まとめ:地方でも自分に合った矯正治療を見つけよう!
「地方だから…」と歯列矯正を諦める必要はまったくありません。確かに都会ほど選択肢は多くないかもしれませんが、その中でもきっと自分にピッタリの治療法やクリニックが見つかるはずです。地元で腰を据えて治療するのも良し、思い切って遠方の名医に通うのも良し。それぞれの状況や価値観に合わせてベストな方法を選んでください。
大切なのは事前の情報収集と計画です。不安な点はカウンセリングで解消し、納得してスタートすれば治療期間を前向きに乗り切れますよ!美しい歯並びは人生の財産です🌟。地方にお住まいの皆さんも、ぜひ希望を持って矯正治療にチャレンジしてみてくださいね。
矯正始めて半年の経過 現在小5、アデノイドあり(オペ済)常に口呼吸と睡眠時無呼吸症候群もあったせいか? 特に顎の発達が悪く、現在上下に拡大装置使ってます! pic.twitter.com/XXXXXXXXXX
— ビバ歯科・矯正小児歯科 (語り手:ビバチャン)@東船橋 (@viva_shika) May 13, 2025